はろー、ニナ（@_ninahaus_）🦆です。
この記事では、海外ユーザ/デベロッパを相手に働いている私が、クリプト界隈でよく見かける英語の頭字語をまとめています。頭字語とは、FBI (Federal Bureau of Investigation )のように名詞内の各単語の頭文字をとった語のことです。アクロニム、イニシャリズムなどと呼ばれることも。
クリプト頭字語リスト
DYOR
Do Your Own Research (自分自身で調べよう)
クリプト頭字語界のアイドル、抜群の知名度を誇る。
これを聞いたことがないのなら、たぶんクリプトのやり方間違ってます。
DYORのさす「調べる」は、「コミュニティで情報収集する」「ライトペーパーを読む」と言ったマイルドなものから、「コントラクトのコードを読む」「チームメンバの居住地が分かるレベルの徹底的なバックグラウンドチェック」といったハードコアなものまで多岐に渡ります。
GM
Good Morning (おはよー)
シンプルに挨拶。別に朝以外でも使えます。
自分の勝手知ったるコミュニティでカジュアルに挨拶する場面でどうぞ。
gm devs
— Aave Labs (@aave) September 23, 2023
GN
Good Night (おやすみ）
シンプルに寝る前の挨拶。
クリプト界の面々は世界中に散っており、時差があります。寝る時間がいつかはバレないので、対応が面倒になった際に会話を終わらせるためこれを使うことも…。
GTFO
Get The Fuck Out (消え失せろ)
どちらかというとユーザ間で使われる語。
スパムメッセージを送るBotなどに向けて他ユーザから発されることがあります。おもしろいジョークを連発して周囲の笑いを止まらなくさせる人に対し、冗談混じりに言われることもありますが、そういったポジティブな使い方は稀な気がします。
良い言葉ではないので使わないようにしましょう。
HODL
クリプトを長期にわたって保有すること。
これは頭字語ではなく、酔ったユーザが「hold(所有、耐えるなどの意)」をタイプミスしたことが発祥とされます。後付けで「Hold On or Dear Life (命懸けで保持する/耐える)」を提唱したビットコイナーも。
冬相場などクリプトを持ち続けることが困難なとき、コミュニティ一体となってプロジェクトを支えようとする先などに使われます。
FR
For Real (マジで)
「fr?」のようにハテナをつければ「マ？」の疑問になりますし、文章の最後に「fr」とつければ「マジだよ」とシリアス感を添えることができます。これは一般的な語なので、クリプト関係ない欧米JKも普通に使います。
FWIW
For What It’s Worth (それがどれほど役に立つかわからない)」
話し手が提供する情報の有用性や重要性に自信がない場合に使われます。
FUD
Fear, Uncertainty, Doubt (不安、疑念、不信)
クリプトだけでなくマーケティング、政治など幅広い分野で使われる手法で、「人々が信じていることに反する情報を広め、その認識に悪影響を与えようと試みること」を指します。
例えば、「あのレストランで食中毒者が出たらしい」という噂を聞いたら、なんとなくそのレストランに行きづらくなってしまいませんか？噂の信憑性はまったく検証していなくても、です。
インターネット社会の現在ではそういった印象操作が非常に簡単です。
残念ながらこの単語が広まるにつれて意味合いも変化し、断罪手段としての利用が増えました。「UIが分かりにくいので直して欲しい」「バグを見つけました」といった、本来プロジェクトのためになる指摘に対し、その報告を検証せず脊髄反射的に「FUD」と返してコミュニティからBANする悲しい事例を多く見かけます。
2023年12月にマネー・ロンダリング法違反で制裁金を課されたBinance前CEO、CZ氏がFUDを「4」と言い換え、2023年を通してBinanceに関する多くの報道に「4」と返していたことも有名です。
Will try to keep 2023 simple. Spend more time on less things. Do’s and Don’ts.
1. Education
2. Compliance
3. Product & Service4. Ignore FUD, fake news, attacks, etc.
In the future, would appreciate if you can link to this post when I tweet “4”. 🙏
— CZ 🔶 BNB (@cz_binance) January 2, 2023
FOMO
Fear Of Missing Out (見逃してしまうことへの恐怖)
皆が話題にしているプロジェクトがある、もう盛り上がりは後半のように見える、でも、まだ、いけるかも…！
そんな葛藤を持ったことはありませんか？
それはFOMOです。
FOMOをモチベーションに投資して黒字になることもありますし、完全に乗り遅れて出口流動性にされてしまうこともあります。FOMOを抱く状況になってしまうと冷静な判断が難しくなるため、常に自分の投資範囲を監視し、最新情報をキャッチアップすることが大切です。守備範囲外に投資しない、というルールを徹底することも有用です。
ICYMI
In Case You Missed It (見逃してしまった場合のために)
ソーシャルメディアや会話で、以前に投稿された内容を見逃した可能性がある人に向けて、その情報を再度紹介する際に使われます。
Yellow looks good on us 🟡💛🌞
ICYMI—Uniswap v3 is now live on @BNBCHAIN !
Start swapping today: https://t.co/JTiOmVWZl9
— Uniswap Labs 🦄 (@Uniswap) March 20, 2023
IYKYK
If You Know You Know (知っている人にはわかる)
何かについて言及する際に、特定の情報や背景をすでに共有している人たちに向けて、改まった解説や説明をせずに伝えるためのフレーズ。
例えば、私がこの画像を添えて「IYKYK」とツイートしたとしましょう。
多くの人にとっては「宇宙背景のチワワの画像」でしかなく、意味を成さないものです。
ところが、「Cosmos(宇宙)エコシステムに$HUAHUA(チワワ)というMemeトークンがあり、最近ちょっと強い」という情報を知っている人にとっては意味がある画像なのです。
…というのは真面目な解説で、下ネタに添えて「言わなくても分かんだろ」という意味で使われることも多いです。
LFG
Let’s F*cking Go (やるぜ！)
これから何か楽しいことや挑戦的なことをする場合に、人々を鼓舞するために使われます。
Okay, LFG!
Meet “The Bear”. pic.twitter.com/P5BdQ9BcxL
— LooksRare (@LooksRare) November 11, 2023
NFA
Not Financial Advice (金融アドバイスではない)
投資はDYORとはいえ、多くがインフルエンサーや専門家の情報を参考にしています。その情報に従って投資し損をした場合、情報源が損失の原因として責められることがあります。インフルエンサーや専門家は、ツイートや記事に「NFA」と添えることで訴訟から自身を守ろうとします。
WAGMI
We are all gonna make it (みんなうまくいくよ)
同じコミュニティにいる仲間たち全員が成功するという希望や確信を表すもので、成功への共感や応援を示す言葉として用いられます。
NGMI
Not Going to Make It (うまくいかない)
WAGMIの反対で、成功しそうにない、目標を達成できないという意味合いで使われます。
NGL
Not Gonna Lie (嘘はつかない)
自分の意見や感情を率直に述べる際に使われます。
例えば、「NGL ライバルプロジェクトのマーケティングはイケてる」など。こちらも一般的な語です。
NGU
Never Give Up (絶対諦めない)
困難な状況に直面しているとき、自身や周囲を励ます意図で使われます。
クリプト界隈で人気ミームとして定着している超有名MV「Never Gonna Give You Up」から派生した「NGGYU」という亜種も。
NSFW
Not Safe For Work (仕事中には安全でない)
仕事中に見るには適していないコンテンツを指す言葉です。グロ、エロ、宗教や人種を不適切に揶揄した画像や動画などなど。クリプト界に限定された語ではありません。
SAFU
もともとはBinanceが2018年に設立した「the Secure Asset Fund for Users(ユーザーの資金を保護するための緊急保険基金)」から来ていますが、今は「資産が安全であること」を一般的に表すフレーズとして知られています。
クリプト界を震撼させる事件が発生する度CZ氏から発信される「Funds are #SAFU (資産は安全だよ)」は愛すべきお約束として定着し、こんな動画まで作られました。
おわりに
ここで紹介した以外にも、たくさんの英語スラングがあります。
英語スラングやクリプトに定着した頭字語の背景を知っていると、コミュニティをもっと理解でき、よりクリプトを楽しめると思いますよ！
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