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【Twitter和訳】Adam Cochran氏によるFTX破産タイムライン【82ツイート】

こんにちは、ニナ(@_ninahaus_)🦆です。

大手CEX(中央集権型取引所)・FTXの経営破綻の影響は大きく、クリプト界隈はお通夜ムードが続いています。

私は本件には意図してあまり触れないようにしてきました。というのも、内容が予想でしかないメディア記事(akaそれってあなたの感想ですよねポエム)、フェイクニュースにセンセーショナルな説明を付けて拡散するインプレッション稼ぎ屋、出所不明の”内部情報”などなど、界隈に真偽不明情報が溢れ過ぎていて、どれが本当か判断しかねたからです。

FTXとAlameda Researchがチャプターイレブン(連邦倒産法第11条、日本の民事再生法に相当)を申請して以降、混沌とした情報戦はやや落ち着いたように感じます。連鎖倒産などの余波はまだありそうなので、マーケットの沈んだ状態は続きそうですが。

さて、本記事はアダム・コクラン(@adamscochran)氏によるFTX騒動に関する時系列スレッド(82ツイート分)のふんわり和訳です。

ニナ
ニナ
全部訳したけど、まさかのご本人による和訳が到着したよ!今すぐサブスクしよう!

アダム・コクラン(Adam Cochran)氏とは誰なのか

クリプト以前のコクラン氏の経歴として、最も知られているのはDuckDuckGo(検索時エンジン)でしょうか。彼はDuckDuckGoのマーケティング・事業開発担当でした。

ニナ
ニナ
Duck!Duck!Go!

また、非常勤教授・投資家・マーケティング/戦略担当と多くの顔を持ち、専門分野もフィンテック・人工知能・バイオテクノロジー・行動経済学と多岐に渡ります。

Twitterでは長いスレッドを投稿することで知られています。(私に)

ニナ
ニナ
この記事のタイトルを見て82ツイートかー長いなーと思ったあなた、彼は過去に206ツイートのスレッドを投稿してます。

なぜコクラン氏のスレッドを訳すことにしたのか

10月後半、私は界隈の異様なFTX/サムバッシングを感じていました。

サムがDeFi規制に繋がるような法案を提起したことは把握していましたが、CEXのボスなので思うところはあるだろうし、アメリカ人である以上そういうパフォーマンスが必要なのかもしれないし、内容がなんであれクリプトに関する議論がなされるのは良いことだと思っていたので、私はサムが悪いとは思えていなかったのです。

その後FTX騒動が起こったわけですが、コクラン氏は早い段階から批判的な立場で独自調査を繰り広げていました。

コクラン氏はFTX銘柄である$FTT・$SRM・$SOLに投資しており、しかもFTXおよびFTX USとアフェリエイト契約を結んでいるにも関わらずです。

出典:https://cochran.io/

彼のように「投資してるけど、これヤバいかも。裏付けを取って皆と情報共有しよう」と思える人はクリプト界隈に少ないです。

私が想像もしていなかった事態に対し、投資家・提携アフェリエイターでありつつ切り込んでいったコクラン氏の姿勢に感銘を受けたことが、彼のFTX時系列まとめスレッドを訳す理由です。

🚨注意事項🚨

コクラン氏はFTX、およびそのCEOであるサム(@SBF_FTX)に対し非常に手厳しい立場を取っています。彼は主にオンチェーン情報をベースにツイートをしていますが、物言いには多少の私情が混ざっている可能性があることを念頭に置いてください。クリプトの未来を信じる者として、また投資家として本件は許しがたかったのだと思いますが。

また、このスレッドは11月17日に投稿されたものです。彼の吟味したオンチェーン情報は確かだと思いますが、インタビュー等から得た情報は今後変わることがあるかもしれません。

💡本記事ではサム、SBFといった呼び名を全て「サム」で統一しています。

コクラン氏による時系列ツイート

はじめに

【1/82】私の中ではFTXに関する一連の件は解決しました。このトピックを取り上げる最後の記事として、詳細なタイムラインをピン止めします。

これは明白な犯罪であり、この犯罪者の帆に風を送ることはもうしません。

FTX: メルトダウン

決定版、時系列のスレッドです。

9月

【2/82】2022年9月30日

私は奇妙な動きに気付きました。他の取引所ではイーサリアムのOI(建玉、未決済のデリバティブ契約の総数)が減少しているのに対し、FTXでは過去最高を記録していたのです。

 

【3/82】この時、私たちはまだ理由を分かっていませんでした

後に、FTXとAlameda Researchが長年にわたって顧客資産を不正に流用し、自分たちの利益のためドルを最大化するシステムを構築していたことを知ることになるのです。

【4/82】FTXが$FTTや$SRMトークンを利用してBlockFiやCelsiusといった中央集権型のレンディング企業から多額の融資を受け、借り入れた資産をしばしば売却してマーケットに負担をかけ、その後苦しんだ貸し手を買収したことは2021年夏に分かっていました。

※Celsius破綻は2022年7月13日(Coinpost記事)
※FTXによるBlockFi買収は2022年7月1日(Coindesk記事)

【5/82】$FTT、$SRM、これらのトークンの問題点は何でしょう。

それは主にAlameda Reseachによってコントロールされており、流通供給量が少ない点にあります。あなたの髪の毛1本が100ドルで売れたので、残りのすべての髪は担保として1兆ドルの価値があると主張するようなものです。

【6/82】しかしながら、私たちは「ダメなレンディング企業が本来すべきでない取引をして負けただけ」で終わると思っていました。

それは間違っていました。

10月

10月初旬

サムはDCCPA(Digital Commodities Consumer Protection Act)法案を求めて米国議会へのロビー活動を密かに始めました。

 

ニナ
ニナ
ロビー活動とは:特定の主張を有する個人または団体が政府の政策に影響を及ぼすことを目的として行う私的な政治活動

【7/82】この法案は、DeFi(分散型金融)を事実上禁止して、ユーザーにFTXのようなCEXのプロダクトを使うよう強いるものです。

ここに、当時は誰も気づかなかったパターンが現れています。

今思えば、これらはすべてFTXにより資産を集めるためだったのです。

【8/82】後から判明したことですが、FTX/Alameda Researchは企業/プロジェクトに投資を行う際、「FTXを銀行口座として用い、FTXに資産を置くこと」を契約条件のひとつとして挙げていたそうです。

DCCPA法案も同じで、FTX上の資産をもっと増やそうとしていたのです。

【9/82】10月19日

10月も終わりに差し掛かる頃、弁護士の@lex_nodeがワシントンでDCCPA法案の草案コピーを入手し、公開しました。

コミュニティはDCCPA法案がDeFi禁止に繋がると見て、DBFに怒りの矛先を向けました。

【10/82】そこから数日間、サムは不規則に、誰に対しても攻撃的で侮辱的な態度を取りました。BinanceのCEOであるCZ(@cz_binance)に対し、ワシントンを訪問しないことを揶揄する悪名高いジャブを打った時でもあります。

ニナ
ニナ
CZってカナダ国籍だから法律的にはビザなしでUS行けるんじゃないのん?(マジレス)

【11/82】本日に至るまで、サムはこれを「CZが$FTTトークン価値を攻撃しFTXを崩壊させた原因である」という誤った主張をしています。(詳細後述)

サムの軽率な物言いは、コミュニティの眼には奇妙に映りました。何かが明らかにおかしいように見えたのです。

11月

【12/82】11月2日:CoindeskがAlameda Research債務超過の可能性に言及

CoindeskがAlameda Researchの資産概要を公開、Alameda Researchが債務超過に陥る可能性を示唆しました。

【13/82】サムはこの報道に反応することなく、通常業務を続けました。$FTTトークンの週次買い戻しティーザーを投稿するという突然の新習慣まで見せて、トークン価値を高めようとしました。

【14/82】その時知ったのは、Alameda Researchの帳簿には80億ドル以上のローンが存在し、それらは主に$FTTトークンを担保としていることでした。これは、この規模の額を取り扱うような出納台が決して許すはずのないことです。

FTX以外では。

【15/82】この時、私たちの間で警鐘が鳴り響きました。
銀行とは違い、暗号資産取引所の場合、利用規約に記載されているかユーザー自身が特定の融資商品に投資しない限り、単純にすべての顧客資産を貸し出すなんてことが許可されていないのはご存知でしょう。

【16/82】FTXの利用規約にも「ユーザー自身が顧客資産の所有権を保持すること」が明記されています。つまり、もしユーザーが指示した以外の目的でFTXが顧客資産を利用することは、れっきとした窃盗なのです。

【17/82】しかしながら、FTXのレンディングマーケットではP2Pレンディング(ユーザー了承済み)において28億ドルしか表示されませんでした。

Alameda Researchへの融資に必要な総額とは帳尻が合いません。

【18/82】FTXは旧Blockfolioアプリを通じて「Earn」プログラムも提供していました。これに関しては、営業部長である@tackettzaneより「これらの資金は融資ではなく、マーケティング費からきている」ことが確認できました。少なくともFTX社員はそう知らされていたようです。

【19/82】11月3日:FTX残高が預かり資産と合わず。その大半が$FTT裏付けであると分かる

FTXの残高スナップショットでは、11月3日の時点で資産は約30億ドルしかなく、そのうち14億ドル相当が自社トークンでした。これは2つの可能性を示唆します:

  1. FTXは記録されていない「コールドウォレット」をどこかに持っていた
  2. FTXは顧客資産を違法に貸し出している(盗んでいる)

11月5日:$FTT投げ売りが続く

【20/82】ここ数週間、私は大型の$FTT売却取引(しかも取引所での取引ではなくP2P)をたくさん見ていたので、FTXは穴を塞ごうとしていると分かりました。

【21/82】それはBinanceがFTXへの投資後持っていた5億8300万の$FTTトークンを移動させたのと同じ日でした。

 

11月6日:CZが$FTT売却を示唆。サム、キャロラインはFTX/Alameda Researchの財務状況を擁護

朝、CZは「$FTTトークンを売却するつもりである」という珍しいアナウンスをしました。

【22/82】CZはFTXの不正を指摘しました。私はFTXの財務状況にちょっとしたギャップがあるのではと疑っていましたが、どうやらもっと大きな問題であることが見えてきました。

そしてこれは、Alameda ResearchのキャロラインCEO(@carolinecapital)が財務に関する沈黙を破り、残りの$FTTトークンを買い取ると申し出たことで急に確信に変わりました。

【23/82】彼女が価格を公言したこと、つまりAlameda Researchが具体的な価格を気にしたこと…妙な選択でした。そしてこの瞬間、膨大なオンチェーン・スルーチングの幕が切って落とされました。

 

ニナ
ニナ
sleuthing(スルーチング):犯人を決定するための警察捜査

【24/82】FTX取引所で引き出しが増えると、Alameda Researchのウォレットがあちこちからステーブルコインを引き出して、FTXのホットウォレットに補充することが判明しました。

【25/82】これは11月6日のことで、サムが「取引所は完全に支払可能である」と主張する1日前であることをリマインドしておきます。



【26/82】ユーザー自身が資産の所有権を保持しているのだから、その出金のために外部から資金を持ってくる必要はありません。残高は常に1:1で、顧客資産は常にFTXの手元にあるはずなのだから。

【27/82】例外は$USDです。Fiat(銀行口座にあるお金)・$USDT・$USDC・$USDP・その他のステーブルコインは、FTXにおいては全てのチェーンで単一の残高として扱われます。ユーザーからのリクエストに応じるため、Alameda Researchなどのマーケットメーカーとの取引が必要な場合も時にはあるでしょう。

【28/82】11月6日、FTXはそれこそが入金を遅らせている原因であり、そのために顧客資産を保存するコールドウォレットではなくAlameda Researchがステーブルコインを補充しているのだと主張しました。

しかしその後、$ETHの残高も少なくなり始めました。

【29/82】人々は他のトークンでも同様のことが起きるのではないかと心配し、FTX取引所から現物トークンを引き出し始めました。

繰り返しますが、顧客資産は1:1でFTXの元に保管されているはずでした。ユーザーが貸出しを選んだ場合のみ、それらは貸し出され、ユーザーはトークンを失う可能性があるのです。

【30/82】この時点で、FTX取引所の全資産が不足し始めました。

その前日、サムは「これは競合他社からの”根拠のない噂”であり、FTXを破滅させようとしているのだ」と指摘していました。

【31/82】Alameda ResearchのキャロラインCEOは「Alameda Researchには直近のプレス・リークには計上されていない100億ドルの資産があり、総資産は240億ドル以上ある」と示唆しました。

【32/82】FTX取引所のホットウォレット残高は減り続けました。ユーザーは正体不明のコールドウォレットからの資産補充を待ちましたが、補充は行われませんでした。

11月7日:FTXは顧客資産用コールドウォレットを持たず。$FTT、$SOL価格が大幅下落

【33/82】それから、私はAlameda ResearchとFTXの全てのウォレット間の取引履歴を過去数年間分マッピングしました。

 

【34/82】全履歴において、資産はほぼ常にAlameda Researchのウォレットや他の取引所から入ってきており、隠れたコールドウォレットはありませんでした。

これに正当な理由を付けることは不可能でしょう。

不正があったことは、もはや明らかでした。

【35/82】11月7日の夜、Alameda Researchのもうひとつの最大保有銘柄である$SOLトークンの価格が下がり始めました。$FTTの価格を$22で支えるために、誰かが急いで$SOLトークンを売り払っていたのです。

しかし、$FTTの価格は一気に下落しました。

【36/82】Binanceの持つ残り全ての$FTTを買い取ると主張したAlameda Researchの5億5000万ドルは、$FTTを買い支えて価格を維持することができませんでした。

240億ドルの資産があるというチームと、100億ドル以上の顧客資産を持つはずの取引所が、どうして$FTTの買い付けを完遂できなかったのでしょうか?

【37/82】この頃からマーケット全体がFTX/Alameda Researchの動向を深刻に心配し始めました。何かがおかしいことは明らかでしたが、まだ誰もその酷さには気付いていませんでした。

【38/82】11月7日の夜、FTXは多くのトークンの出金処理を停止しました。ユーザーの資産は完全にFTX上に拘束されることとなりました。

【39/82】この時、サムは妙に必死で60億ドル~100億ドルの「緊急資金調達」を実施しようとしていたことが後から分かりました。

この資金調達に関する噂は風に乗ったものの、誰もその金額を本気で信じませんでした。

【40/82】当時、私たちはFTXが「いくらかの顧客資金」を失った可能性が高く、そのカバーのため少額の資金調達を行って、事態は丸く収まるのだろうと考えていました。

11月8日:BinanceがFTXを買収する話が出る

しかし、「詳細調査を条件に、FTXはBinanceに完全に買収される」というニュースが私たちの目を覚ましました。

【41/82】ショックでした。前日までFTXもサムも、FTX取引所とAlameda Researchは支払い能力があると主張していたのに、突然完全買収の話が持ち上がったのですから。

その結果、50億ドル~100億ドルの資産が不足しているという穴が見つりました。

【42/82】1日も経たないうちに、Binanceは規制と顧客資金の不正使用に関する問題が多すぎるとして買収を取りやめました。

これは、何か違法なことが行われたことの第1の証明でした。

【43/82】11月12日:FTX顧客資金をAlameda Researchに貸し出すためのバックドアが判明

11月12日、ロイターとTheBlockが「サムはFTXのログに表示されないように、顧客資金をAlameda Researchに貸し出す秘密の”バックドア”を構築していた」という情報を報道しました。

https://www.theblock.co/post/186321/sbf-built-bespoke-backdoor-to-outwit-ftx-compliance-systems-reuters

【44/82】その間、沈黙を保ちつつも、Alameda Researchは破産手続きのプロセスで回収されることになると分かっている資金を使い奇妙なオンチェーントレーディングと賭けを続けました。

サムは珍しく沈黙を守っていました。

 

【45/82】この間に、サムはメディア関係者と話をして彼が資金を集めていることを伝え、Tether社などとの約束を取り付けたと主張しました。

サムがほらをふき続ける中、Tether社や他のすべての企業は即座にこれを否定しました。

【46/82】Tether社が法機関の要請によりAlameda ResearchとFTXの残高を凍結するよう求めらたことで、Alameda Researchのトレーディングは終了しました。

 

【47/82】11月11日:FTX、Alameda Research破産申請

サムは唐突にFTXとAlameda Researchを破産させ、CEOを退任しました。これは社内での徹底的な抗争の末に実現したことが判明しています。

【48/82】サムはこれはAlameda Researchの終わりではないとし、この出来事にショックを受けていることを語りました。彼がAlameda ResearchにFTX顧客資金を貸し出すバックドアを特別に作ったにも関わらずです。

【49/82】サムは、ユーザーのため事態を収拾すべくチームと一丸になって働いていると主張しました。内部関係者の証言によれば、サムは退任後、自分のことだけして、尻拭いは他の人にさせたそうです。

 

【50/82】それから数日、サムは自分について友好的なメディア記事を書いてもらおうと一生懸命尽力しました。この件を「失敗」「チームが大きくなりすぎた」、彼自身は「正直で謙虚な人間」で、「悪い経理」や「ライバル」のせいだとでっちあげて。

【51/82】ニューヨーク・タイムズは、サムを単に「労働過多」で「ベンチャー的なもの」に気を取られ過ぎたとする記事を書きました。しかしながら、気を取られていようがいまいが、目的を達成するため顧客資金を盗用したことについては言及されていません。

バンクマン・フリード氏は、雇用を削減しつつ野心的な慈善事業を展開し、数十のクリプト関係企業に投資した。またトレーディング会社ロビンフッドの株式を購入し、政治キャンペーンに寄付し、メディアのインタビューを受け、イーロン・マスク氏のTwitter買収の資金援助のため数十億ドルを提示した。

バンクマン・フリード氏は、「もっと小さくおさまっておけば良かったんだ」と語った。

「ベンチャー的なものについては、それに払った注意を考えるとあまり価値がなかったのかもしれない」と彼は他の企業への投資について言及した。

バンクマン-フリード氏の最も野心的な目標は、ワシントンでの暗号資産規制の策定であったと思われる。同氏は議会で証言し、規制当局と会談した。首都ワシントンにおける影響力の増大を利用し、プライベートな会合の場で最大のライバルであるBinance CEOであるCZ氏を批判した、と関係者は述べている。

元の記事:How Sam Bankman-Fried’s Crypto Empire Collapsed

 

【52/82】ニューヨーク・タイムズは、サムがいかに謙虚で質素であるか話すチーム内「コーチ」にもインタビューしています。

FTXにいた頃、ラーナー博士(精神科医)は多くの社員と知り合った。彼らは非常に質素な印象だったという。バンクマン・フリード氏ですら、高価な外食より自分で食材を買って自炊することを好んだそうだ。

「彼の服装を見ただろう」とバンクマン・フリード氏のみすぼらしい服装を指して博士は言った。「彼らは本当にお金をかけなかったんだ」

元の記事:FTX’s In-House Performance Coach Is Just as Surprised as You Are

 

一方、サムは以前の記事で、彼は本当に料理ができないこと、チームはオールバニーに複数の高級マンションと、プライベート・バハマ・リゾートを所有していると言っています。

ニナ
ニナ
このラーナー博士はニューヨーク・タイムズ貴社に「自分、バハマに住むFTXの精神科医やねんけど」といきなり電話してきたそうです。これは怪しい

【53/82】ビルボードに顔を出したり、スポーツチームに名前をつけたり、3000万ドルの高級コンドミアムを買ったり、ロゴの形をした巨大なオフィスを建てたり、24時間体制のキッチンスタッフを雇ったり…このチームは決して質素ではありません。

しかし、それでもメディアを使ったゲームは止まりませんでした。

【54/82】彼らのゴールは明確で、サムを「急成長しすぎたビジネスをライバルに襲われてしくじってしまった良い子」として描くことです。ユーザーのお金を使って危険を冒すことを気にしない犯罪者ではなく。

【55/82】その夜、FTXで奇妙なことが起きました。残りのウォレットがハッキングされ、取引所のユーザーの資産残高がゼロになったのです。

スパイウェアの可能性を含むアプリのアップデートがあったとされますが、真偽は確認できていません。

【56/82】FTX USの法務顧問であるRyne Miller氏は、これらの引き出しが不正なものであるとツイートしました。誰かが残りの4億ドル以上の資産を持ち逃げしたのです。これは最高レベルのシステムアクセス権を持っていなければできないことでしょう。

取引所間のFTX残高の統合に関連するウォレットの異常な動きを調査中です。 他の動きがはっきりせず、事実関係が不明です。詳細が分かり次第、お知らせします。

【57/82】11月16日現在、FTXは誰がこれらの資産を所持しているのか、またどのようにして資産にアクセスしたのかの確認を取っていません。ハッカーはオンチェーンでこれらの資産にアクセスし、スワップすることを続けています。

ニナ
ニナ
誰かが大量に送り付けた$FTXSUCKSをVitalikに転送したりしてた。ムカついた。

【58/82】その後は静かなものでした。
11月13日まで本当の新情報はありませんでした。
今度はサムで、シンプルに “What”とツイートしただけでした。



【59/82】その後48時間に渡って、彼は「happened」という言葉を一文字ずつツイートしていくゲームをフォロワーとしました。これは彼の行動に対する配慮と反省の無さを示すものです。彼はインタビューの中で、これがアドリブだったと認めています。

インタビューの直前、バンクマン・フリード氏は “What “という謎めいたツイートを投稿した。その後、Hという文字をツイートした。説明を求めると、バンクマン・フリード氏は、Aを投稿して、それからPを投稿する予定だと言う。「ひとつより多い単語になる。思うままに自分で作っているんだ。」

つまり、暗号のようなツイートを計画していたのだろうか?「そのようなものだ」

でも、なぜ?「分からない」彼は言う。「即興でやってるんだ。」

元記事:How Sam Bankman-Fried’s Crypto Empire Collapsed

【60/82】ユーザーや元チームメイトたちから大バッシングを受けた後、サムはこのゲームを止め、お詫びツアーとしか言えないようなことを始めました。

まず、11月7日の時点では支払い能力があったことを主張しました。

【61/82】これは11月7日から破綻するまでの間に100億ドルの穴ができたと言っているに等しいものです。

しかし、CEXとは異なり、オンチェーンは素晴らしい記録を残しているため、私たちは遡って検証することができます。

【62/82】このデータは、彼らの言う「取り付け騒ぎ」前にFTXがいくら保有していたかを示しています。ユーザーの預入れ資金をカバーするには不十分な金額でした。

【63/82】また、サムはシステムが単にレバレッジをかけすぎたのだと主張しています。
約130億ドルが、内部システムでは50億ドルとしか報告されず、その結果、取り付け騒ぎの際に取引所が倒壊したのだと。

【64/82】しかし、取引所はプログラムされたルールがあります。レバレッジをかけるため借入金は担保設定を必要とし、レバレッジは最大で20倍です。
FTXの場合、借入金はレンディングマーケットから調達できる上、Alameda Researchという最終手段もあります。

【65/82】けれど、今回もFTXマーケットでは28億ドルの貸し出ししか行われていませんでした。100億ドルの穴に対し、Alameda Researchは70億ドルの米ドルを借り入れる必要があります。

【66/82】70億ドルの借り入れには、おおよそ14億ドルの担保が必要です。もしこの仮説が正しいのなら、ユーザーから100億ドル以上の資産を借りているにもかかわらず、FTX取引所には15億ドル未満のユーザー資産しかなかったという話になります。

【67/82】この数字は単純に辻褄が合わないのです。でも、サムは自分はユーザーのために働いているとツイートし続けました。その一方、ダイレクトメッセージを通してVox社のインタビューに応じ、彼の「倫理」や「利他主義」は、実のところ単なるPRに過ぎないと述べました。

Vox
Vox
それはPRのようなものだったか、とっさの答えだったのか?
サム
サム
僕が言った全てのアホなたわごとは、事実じゃない、別に。
Vox
Vox
そうかもしれないと思ってた
サム
サム
皆、現実を映したものが認識だと思ってる
サム
サム
それは違う
サム
サム
この10年で最も偉大なヒーローたちの何人かは決して知られることがない。最も愛された人々の何人か基本的に詐欺師だ
Vox
Vox
勝ち負けのゲームとしか考えていない割に、倫理について話すのは本当に上手だったね
サム
サム
はは、そうでなくちゃいけなかったんだ
サム
サム
それが評判を作るものだ、ある程度
サム
サム
それにやられた人には悪く思うよ
サム
サム
意識の高い西洋人がやってる愚かなゲームにね。僕らが正しい標語を言って、皆が僕らを好くんだ

【68/82】さらに、サムは同インタビュー内で、ユーザーの資金を盗み、Alameda Researchに貸し出したことを露骨に認めました。「時々、人生が忍び寄るから」…これは窃盗であるにもかかわらず、彼は気にしていないのです。

Vox
Vox
つまり、厳密に言えばFTXはFTXのお金でギャンブルをしたのではなく、FTXはAlameda Researchにお金を貸しただけ。Alameda Researchがそのお金を使ってギャンブルして、失ったということ?それが大問題だと気付かなかったのは、その額がどれほどか分かっていなかったから?
サム
サム
Alameda Researchには十分な担保があり、合理的にカバーできると思っていたんだ
Vox
Vox
大雑把だな
サム
サム
決して意図したものじゃない
サム
サム
時々人生は忍び寄るものだ

 

【69/82】さらにサムは「FTXは顧客資産を運用をしていない」ことは「事実上正しい」のだと述べました。なぜなら、投資しているのはAlameda Researchだからです。

 

【70/82】サムの考えでは、それが窃盗かつ自社の利用規約に反していても、”他の人もやっている”ので問題なく、彼はただ”雑な会計”のせいだと主張し続けています。彼の同僚が、サムが明示的にバックドアを組み込んだことを確認した後も。

 

 

【71/82】サムはユーザーの預入れ資金を戻すために80億ドルを調達することを考えて続けています。彼はまた、罪悪感を持ったり怖気づいて破産手続きに協力した他の共同創業者のせいだとしました。

【72/82】FTX共同創業者のひとりであるNishadが去った理由について問われると、サムは「倫理観とお金を盗んだことに対する罪悪感から」と具体的に答えました。
サム自身は「世の中は白黒で語れない」と考えています。

【73/82】ユーザーの資金を盗み、他の創業者を非難し、バックドアを仕込み、倫理観を投げ捨て…これだけのことをしでかしたにも関わらず、彼はまだ2週間で80億ドル以上を集められると思っているのです。なぜならサムは世界で最も素晴らしい資金調達者の1人だから。

 

 

【74/82】サムはユーザーのことなんて気にしていません。
彼は平然と世の中は白黒つけられないと言い放ちました。
自分を信頼してくれた人たちから資金を盗んだことを気にしないし、そもそも自分が盗んだことさえ気に留めていないのです。

【75/82】彼にとって、これはある種の倒錯したマキシマリスト的な功利主義であり、自身の行動は「大きな賭け」「他の人もしている」という事実によって正当化されるのです。

彼は大声で盗んだとだけ言うでしょう。

【76/82】一方で、何百人もの人々が、チャプターイレブン(連邦破産法第11条)に則って会社を正しく導き、債権者に返済するためできるだけ多くの資金を回収しようと必死に働いています。

サムの目には、それが他の創業者たちのせいに映っているのです。

気にしてしまう彼らの落ち度だと。

【77/82】サムは80億ドルの調達のためクリーンなブランドを維持しようと、メディアへのお詫びツアーに専念しています。

ユーザーのためではありません。

彼のために、です。

そうすれば、彼は刑務所に行くことなく、また同じことを繰り返せるから。

【78/82】サムはFTX取引所の最期まで、ユーザーである私たちに面と向かって嘘をつきました。嘘と陳腐な常套句をツイートし、自身のストーリーを変え続けました。

彼自身の転落劇は”ライバル”や”共同創業者”のせいだと非難しながら、彼らに矢を放っています。

【79/82】サムは「批判派の信用を失墜させ、メディアと一緒にきれいなブランドイメージを構築して80億ドルの調達を成し遂げる」という妄想の冒険を続けるに違いありません。

もはや私たちは彼の言うことをひとつも信じられませんが。

【80/82】この幻影と詐欺を見ていると、P. T. Barnumが正直で倫理的なブローカーのように思えてきます。この物語は解明されて終わりとはいかないでしょうが、彼にとっては終わりであってほしいものです。

P. T. Barnumとは?

ヒュー・ジャックマン主演映画「グレイテスト・ショーマン」の主人公モデルになった人です。

彼は違法な奴隷売買を通して従業員を得、話題性を集めるためにホラを吹きました。また珍しい身体的特徴を持つ人々(フリークス)を見世物にしてサーカスを大成功させた話は有名です。どう考えても倫理観のかけらもないヤバい詐欺師なのですが、彼は従業員に相場以上の賃金を支払い、差別される側でしかなかったフリークスに活躍できる舞台を与えた人でもあると言われています。

【81/82】この男は私たちに嘘をつき、すべてをゲームと見なして、私たちをチェス盤上の駒に過ぎない考えました。彼は、倫理や法を超越した場所に自分がいると思い込んでゲームを続けます。

おわりに

【82/82】誤解しないでください。

これは「失敗してしまった思いやりある利他主義者の行動」ではありませんでした。

これは窃盗と詐欺です。

今後何世代にもわたってこの業界を傷をつける破綻を招いた、窃盗と詐欺なのです。

分散化と透明性が重要です。

この業界はそのために戦っているのです。

今回の件を受けて思うこと

まさかFTXがこんなことになるとは、1年前に予想できた人がいたでしょうか。私の1500ドルもFTXに幽閉されることとなりました。

FTX、Alameda Researchがユーザーの資金に手を付けたことは明らかですから、次は消えた顧客資産の行方、謎の”ハッカー”の正体、責任の所在をきちっと明らかにして欲しいですね。

また本件により「CEXはだめだ、DEXの時代だ!」という流れが加速していますが、DEXにも詐欺、ユーザーの理解不足による資金喪失などなどの課題があります。AがだめだからBというわけにはいきません。Aがだめな理由を叩かねばなりません。Vitalikが考案を進めている安全なCEX案には注目しています👀

ニナ
ニナ
それにしても酷いタイトルだな

おまけ

コクラン氏
コクラン氏
私はポケモンのゲームから勉強するときに日本語の読み書きを学びました
ニナ
ニナ
ポケモン、最高の教科書

 

繰り返しになりますが、コクラン氏は日本語のSubstackを開始しました。ぜひサブスクしましょう!