こんにちは!ニナ(@_ninahaus_)🦆です。
PancakeSwap退職後、すっかり疎遠になってしまった他チェーン/プロジェクトのリサーチに勤しんでおります。
最近、Twitterパトロール中にThe DeFi Edge(@thedefiedge)さんの「17種類のクリプト投資スタイル」というスレッドを見つけました。個人的に面白かったので、いつものゆるふわ翻訳+補足で紹介します。
元スレッドでは以下について触れられています。
• 17種類のクリプト投資スタイル
• 自分に最適なスタイルの見つけ方
• おすすめスタイル
• The DeFi Edgeさんのスタイル
17種類のクリプト投資スタイル
① マキシ
ひとつのトークン/プロジェクトにオールインするスタイル。
BTCもしくはETHのどちらかが主流。
マキシの特徴は生活と税金がシンプルであることであり、そのため彼らは自分たちのやり方がいかに優れているかを1日中Twitterで説教する時間とエネルギーがある。
② シードラウンド・インベスター
ベンチャーキャピタルの一員、豊富な人脈を持つ社交家、インフルエンサーなど、最初期にプロジェクトにアクセスできる人の投資スタイル。一般公開前のトークンを底値で購入することが可能。
③ ICO/IDO投資家
Initial Coin Offering、Initial DEX Offeringといった、個人投資家のためのアーリーステージ投資を利用するスタイル。@impossiblefi、@CoinList などの資金調達プロトコルが人気。
④ マイクロキャップ・ハンター
トークン価格が100倍になるような可能性を秘めたスモールキャップを狩るタイプ。ハンターたちは常日頃から様々なツールやシグナルを駆使して次なるジェムを探している。
⑤ ナラティブ/メタ投資家
スポーツ業界やゲーム業界にも、その時々で主流な流れが存在する傾向にある。ナラティブ(物語)を早期に発見し、先を読んで投資することで利益を得る。
2021年のナラティブ例:
- イーサリアムキラー・Solunavax
- Frog Nationの台頭
- OHMフォークシーズン
年始のSolidlyのように、うまくいかない場合もある。
⑥ フォークハンター
- 成功しているDappを見つける
- これから登場するレイヤーを見つける
- 既に成功しているDappを”ホットな新レイヤー”にフォークしようとしている良いチームを見つける
例えば、BeetsはETHチェーンで成功したBalancerをFTMチェーンにフォークして上手くいった。
この方法は新しい街への投資に似ている。フォークハンターは新進気鋭の新しい土地(アルトレイヤー1)を見つけ、そこに必要なインフラに投資していく。
インフラの例:
- DEX
- Lending / Borrowing
- Balancerフォーク
- ステーブルコイン(AbracadabraやCurve)
⑦ ホエール・ウォッチャー
ETHを15ドルで購入して長年HODLしているクジラを観察するわけではない。ウォッチャーはオンチェーン活動履歴をリバースエンジニアリングして優秀なトレーダークジラを見つけ出し、コピートレーディングを行う。
⑧ リスティング・インベスター
プロジェクトトークンはCoinbaseやBinanceなどの大手取引所に上場される際に価格が上昇する傾向にある。それを利用し、噂で買ってニュースで売るスタイル。
ただしこのスタイルは2017年バブル時に比べると今はあまり人気がない。
⑨ エアドロ・ハンター
プロジェクトはコミュニティへの報酬、成長促進剤としてエアードロップ(無料のトークン配布)を実施することがある。例:@ensdomains、@cosmos
ハンターたちはどのプロジェクトが次にエアードロップするか、取得権利を得るためにどんなタスクを消化する必要があるかを予測し行動する。
⑩ アービトラージ・トレーダー
価格の差を利用して利益をあげるスタイル。
- 取引所アービトラージ
大量の資金とBot、優れたアルゴリズムが必要。 - シニョリッジ
アルゴステーブルに代表されるコインはシニョリッジモデルを持っている。そのためペグ維持のためアービトラージが推奨されている。
小ネタ:
FTXのCEOである@SBF_FTXはキムチ・プレミアムを利用したアービトラージ・トレードで財産を築いた。かつでアメリカと日本のビットコインには大きな価格差があり、彼は毎日そのギャップを利用してアービトラージ・トレードを実施。2018年1月には1日に2500万ドルを動かしていた。
⑪ DeFiイールドファーマー
プロトコルに流動性を提供し、その報酬としてインフレトークンを受け取る。プロジェクトのうたう「300%APY」が1年後にUSD単位で300%以上のリターンになることは稀である。
注意すべき点
- APY:ファームに参加者が増えるとAPYは低下する
- トークノミクス:特に排出量と完全希釈価値を確認すること。
- トークン価格の下落:トークンのインフレ、新ファームへの資金移動、またはマーケットサイクルの変遷など…
⑫ NFTフリッパーズ
「安く買って、高く売る」商売人スタイル。
ポテンシャルの高いNFTを新規にミントしたり、転売したりする。フリッパーはNFTプロジェクトのチーム、コミュニティ、ロードマップ、アート性、ユーティリティ、ストーリー、ハイプ(話題性)をチェックしている。
⑬ DCA(ドル・コスト平均法)投資家
既存金融で人気のインデックス・ファンドは、個別の株式銘柄を選択して購入するのではなく、S&P500のようにマーケット全体を買う方法である。現時点においてクリプト業界にまったく同じものは存在しないものの、50% BTC/50%ETHのポートフォリオがそれに等しいとTheDeFiEdgeさんは考えている。クリプト業界のインデックスファンドのアプローチはまだこれから。
⑭ バリュー投資家 (別名ウォーレン・バフェット)
本質的な価値に対し大幅にディスカウントされているトークンを購入し、価値が本来あるべき水準に戻った際に売却する。これは著名な投資家・バフェットの投資手法としてよく知られている。本来あるべき価値に対し過小評価されているかどうかは、収益手数料やPE(株価収益率)などを通して測定することができる。
⑮ 悪いインフルエンサー
マーケットを容易に動かせるだけの支持を集めている人々は存在する。彼らはその力を利用して非論理的に利益を得ることが可能である。
- Pump & Dump
インフルエンサーはトークンXを購入し、それを誇大宣伝して価格を上昇させたのち、トークンXを売り払う。 - Dump & Pump
堅実なプロジェクトトークンのFUDを広めて価格を下げ、安価で購入する - 案件であることを隠したShilling
インフルエンサーはさも自発的であるかのようにトークンを宣伝する。実際にはプロジェクト側から報酬を受け取っているのだが、それは公表しない。
⑯ テクニカル分析インベスター
チャートや指標を分析し、パターンを探す。
- RSI
- 移動平均線
- ローソク足
などなど…スタイルの人はテクニカル分析を真に信頼しているのだが、他スタイル派閥からは「星占いのクリプト版」だと思われている。
⑰ デイトレーダー
- スキャルパー
数分程度の短い間隔でくりかえしトレードし利益を得る。 - スイングトレーダー
数日~数週間でトレードを完結させ利益を得る。 - ポジショントレーダー
数週間以上、場合によっては年単位でポジションを維持し利益を得る。
自分に合うスタイルの見つけ方
※わかりやすくするため、以降は元スレッドの順番を少し入れ替えています。
たくさんのスタイルが存在するため、どれが自分にとってベストか悩む人も多いことでしょう。また、様々な人が自分のスタイルを説いているのを耳にすると思いますが、ハンマーだけ持つ人には全てのものが釘に見えてしまうことを忘れてはいけません。
TheDeFiEdgeさん自身は、自分自身の心理とリスク許容度を理解することが大事だと考えているそうです。
質問1:あなたは投資にどれだけの時間を割けますか?
フルタイムの仕事があって、子供が2人いる人にデイトレーディングは難しいでしょう。
質問2:あなたは今、どのシーズンにいますか?
現在はベアマーケット(弱気相場)です。
最適な戦略・スタイルはマーケットサイクルと共に変化するため、ベアマーケットの戦略がブルマーケット(強気相場)でも活きるとは限りません。
質問3:あなたの強みは何でしょう?
いずれのスタイルでも利益を上げることは可能ですが、あなたの強みやスキルに合ったものでなくてはなりません。
おすすめスタイル
TheDeFiEdgeさんが多くの人におすすめするのは次のスタイルです。
- 50%BTC、50%ETHのポートフォリオ
- 収入を増やすことに集中する
- 毎月法定通貨を利用してドルコスト平均法で投資する
- ポートフォリオの5~10%は冒険的な投資に当ててもOK
TheDeFiEdgeさん自身のスタイル
TheDeFiEdgeさんはもともと「数字は好きだが”文化”の分析は苦手」「NFTよりDeFiが好き」とのこと。
- ナラティブ/メタ投資家+フォーク・ハンター+バリュー投資家+ファーマーの複合型
- シードラウンドに誘われることはあるが、わくわくするものは見つかっていない
- テクニカル分析、デイトレード、NFTフリップは全く行わない
現在の相場では
- ETHを購入している
- 過小評価のプロジェクトを探している
- 安全なステーブルコインのイールドファーミングを実施中
- メタトレードはしない
- フォークプロジェクト探しもしない
ひとつのスタイルを選ぶ必要はありません。
上記で紹介したスタイルをブレンドして、オリジナルのスタイルを作ってください。
ちなみに私アヒル自身は
- メジャートークンのスキャルピング+ファーマー型
現在の相場では
- BTCのスキャルピング
- 過小評価のプロジェクト、良さげなチェーンを探している
まとめ
ここまでの情報を参考に、まずはあなた自身を分析して、最適なスタイルを見つけて下さい。もし新しいスタイルに挑戦したい場合は、次の点を掘り下げてみてください。
- 現在のあなたの投資スタイルはどれですか?
- 他の投資スタイルで興味深いもの、または新たに学びたいと思うものは何ですか?
- あなたのお気に入りのインフルエンサーを挙げてください。彼らはどのようなスタイルですか?
- あなたが学びたいスタイルを実施している、フォローすべき人は誰ですか?
元スレッド:The DeFi Edgeさん著
Here's a breakdown of 17 different styles of crypto investing:
— Edgy – The DeFi Edge 🗡️ (@thedefiedge) June 11, 2022